模倣品対策専門委員会


1.活動概要

 

 プリンターのインクカートリッジやコピー機のトナーカートリッジなど、 ビジネス機械の消耗品に関する模倣品被害が長年にわたって続いています。これらの模倣品は、 ユーザーにブランドを混同させブランド価値の毀損を招くほか、ビジネス機械本体の故障の原因となり、TCO(Total Cost of Ownership、総保有コスト)を増大させるなどユーザーの利益を害するという問題があります。

 当委員会では日本国内外の団体や政府系機関と連携し、中国における模倣品の共同摘発を主として、 グローバルな観点から様々な模倣品対策活動に取り組んでいます。

 


2.参加企業

 

現在の参加企業は以下の通りです。(50音順)

 

キヤノン株式会社

京セラドキュメントソリューションズ株式会社

コニカミノルタ株式会社

シャープ株式会社

東芝テック株式会社

富士フイルムビジネスイノベーション株式会社

理想科学工業株式会社

株式会社リコー

 

(以上8社)

 


3.沿革

 

・2001年

工業所有権小委員会内にアジア模倣品対策WGを設置

 

・2002年

アジア模倣品対策WGを模倣品対策特別小委員会に変更し、知的財産委員会の下に設置

 

・2006年

模倣品の共同摘発を開始するとともに、模倣品対策小委員会に改称

 

・2010年

行政摘発から刑事摘発に主眼を変更した共同摘発活動を開始

 

・2014年

知的財産委員会全体の組織名称見直しに伴い、模倣品対策専門委員会に改称

日本税関との連携強化のため税関職員を対象とした共同識別研修活動を開始

 


4.活動内容

 

模倣品対策専門委員会は、下記のような活動を実施しています。

 

① 共同摘発

 中国でのトナーカートリッジの模倣品業者による商標権侵害に対して、市場から模倣品トナーを排除することや刑事罰を科して再犯を抑止することを対策の方針とし、共同で摘発活動を推進しています。

 

② 共同識別研修

 日本税関における効果的な侵害品取締りのために、日本各地の税関職員に対して、真製品と模倣品を見分けるための共同識別研修を行っています。

 

③模倣品の被害を防止するための啓発活動

 

④インド・東南アジアにおける模倣品被害の実態、模倣品の流通ルートおよび模倣品対応策についての情報収集および調査研究